<DATA> 開店: 16:00 閉店: 23:00 定休日: 火 住所: 名古屋市南区白雲159 電話: 052-821-1414 |
調査日:03/02/21(金)
名古屋地区ではかなり大きなサイズのレトロ銭湯。 見た目より中はずっと味わいがある。
入り口は左右にあるが、いったん合流し、また左右に男女のトビラがあり番台。
脱衣場は広めで天井も高い。 ロッカーは真ん中がすりガラスになっている木のもの。
机に椅子が多めにおいてあり、番台の前には牛乳のガラス張り冷蔵庫が。 ゲタバコは穴あき金属蓋のタイプ。
土間はザラ板がしきつめられ、奥がトイレになっている。
おどろくべきことに、こんなレトロなところに若者がたくさん次々と入ってくるのだ。
近所の中学生〜大学生くらいまで、、近所に学生アパートが多いのだろうか。
番台のおばちゃんとなかよく語らう若者の姿は、まるで「かあちゃん」という言葉がぴったりに思える。
駐車場も銭湯南側に用意されており、タクシーの運転手らの利用も多いようで結構安定した人気。
TVをみながら笑っている番台のおばちゃんがこの銭湯の持ち味を作っているのかもしれない。
特筆すべきはここの中庭。東京式では縁側に庭がある場合は入り口側にあるパターンだが、
名古屋は浴室と脱衣場の間にある。 これが広めで池にはコイ(金魚の大きいのか!?)がいたりして、
こんな庭が残っているのも珍しい。 庭がしっかりあるということは、洗い場もそれにあわせて大きくなる。
まるでプールのシャワー室のようになっていて、本当に2つもシャワーがついていた。
脱衣場側に流し、奥の浴室手前に2つのシャワー。
さて浴室だが、これがかなり広い。名古屋伝統式銭湯では一番広い部類かもしれない。
手前から奥にかけての山型天井の真ん中に蒸気抜き。白っぽい色合いに手が入れられており全体的に明るい。
天井もめずらしくかなり高めだ。高天井が欲しかったらココは良いかもしれない。
変わっているのは入ってすぐ左に岩と滝のような湯口がそそぐ浅めの浴槽があることだ。
よじのぼってしまう子供がいるかもしれない。
この浴槽は変則的な曲線を描き、タイルも紡錘型の長細い細かい古いタイプで目地はかなりきれいに掃除されている。
このタイルは紺色。
センター浴槽は小さめだが2つに別れており、手前は子供用にかなり浅いもの、奥はやや深めで大人用の白湯。
そして名古屋ではめずらしく、奥の突き当り壁面に浴槽が並ぶ。これはちょっと東京的な配置。
男女仕切り側(左側)から薬湯、ジェット、デンキとなっている。
薬湯はティーバッグの巨大化したようなものが投入されており、いい感じに色が出ている。
デンキはかなり強烈だった。 これらの浴槽のタイルは赤色。 色分けされているようだ。
風呂を出てもゆっくりできてよかったと思う。
なにか湯のあたりがやわらかいと感じたのだが、出てから裏手に回ってみたら燃料が薪であった。
南区の豊代湯も薪でやっぱり湯のあたりがやわらかかったが、ただ水に熱を加えるだけだというのに
なぜ重油と薪で感触が変わるのか私には分からないが、確かに違う。
和やかな家庭的な雰囲気に広い浴室。それに薪で沸かすやわらかい湯の感触。
銭湯らしい銭湯の雰囲気を味わうならここは良い銭湯だ。