正楽湯

<DATA>
開店: 16:00
閉店: 23:00
定休日:月
住所: 中川区松葉町1−12鳥森駅近く(踏み切り近く)
電話: 電話帳記載なし

調査日:2004/02/28(金)

尾頭橋から西に向かい 鳥森駅近くの踏み切り手前にある。
一見ビル銭湯のようにも見えるが、レトロファンでも違和感なく、
かつ近代的な銭湯に慣れた人でも違和感のない暖かさと清潔感を併せ持つ通常銭湯。 

 建物外観は改装されていおり現代的なイメージで無味乾燥に見えるかもしれないが
中に入ると典型的な名古屋銭湯のレイアウトで番台で嬉しくなる。
入り口は左が男湯、右が女湯。 

 建物の前には駐車スペースがあり数台止めることができる。 

 中に入ると意外と広い。天井は高くないが、脱衣場も浴室も広々している。 

 下足箱は刈谷浴場と同じ金属蓋で穴が四角く空いたタイプ。 
ロッカーは外壁側で中央がガラスになり、金文字で番号がかかれた木製のレトロなもの。 
男女仕切りは鏡で、途中から浴室面までが凸凹形状となりそこに鏡とドライヤーが設置される。
手前の普通の鏡のところは下が棚になっており、常連さんの桶とかが置かれている。 

 緩衝地帯手前上部(通常レトロ銭湯ではモザイクタイル絵が入る)にはステンドグラス、
男女仕切りの上部には照明入りのステンドグラスが入っている。  それにしても広々した印象。 

 緩衝地帯は外壁側に斜めに張り出しおそらくひし形になっている。
外壁側と反対側はおそらく以前は坪庭があったのだろう、脱衣場と浴室それぞれに
岩がいくつか出っ張っていてそのなごりがある。
この坪庭をつぶしてそれぞれ浴室の洗い場と脱衣場スペースにしたのも広さにつながっているのだろう。 脱

 衣場側はこの部分が窪んでいてガラスになっているから番台からの見通しも良く安心だ。
この部分にマッサージチェアと上からかぶるタイプのドライヤーなど銭湯アイテムが配置されている。 

 緩衝地帯は脱衣場側と浴室側の双方にトビラがあり、外壁側に広く飛び出している。
外壁側に流し。ここは天井がやや高め。 

 浴室へ入る。これはどこかで見たレイアウトだ。同じく中村区の長筬温泉と殆ど同じで、
浴槽につかわれている豆タイルも同じ、、おそらく同じ業者が施工したのだろう。 
しかしどういうわけか、、湯加減まで似ていて実にグッドではないか、、。 

 浴槽は逆T字になっていて、手前が白湯で手前が浅く、奥が深い。 
その奥の浴槽は左右に広がり右が電気で、左がジェット。ジェットは電気湯側から噴出す。 
この浴槽の縁はワニ皮のような色合の1cm各の豆タイルでややレトロな味わい。
だがとても清潔に保たれているし、お湯も綺麗でいい。 

 突き当り壁面男女仕切り側は凹んでいてここに薬湯が1つだけある。 
薬湯の元となる布袋が沈められており、バスクリンのような色ながら、
橋本七度煎のような効き目のありそうな香り。 ここもしっかり湯がはいっていてよかった。 

 洗い場はこの薬湯と、入り口以外の全ての面にあり、
先述の坪庭だったであろう部分もにもカランがある。数えてみたら21も洗い場があった。 

 天井もさほど高くないが山形で中央に四角い湯気抜き。 照明もなかなか明るくいい感じだ。
お客のマナーもいい。 

 脱衣場へもどりドリンクを。 名古屋リンゴ80円。良心的価格だ。 
熟帰りの学生やサラリーマン、おやっさんまで常時3人ほど入っている。
番台と雑談がはずんでいたり、女湯側からは挨拶を交わす声や笑い声がひびき、
これこそ銭湯のあるべき姿だ、と嬉しくなった。 
やはり銭湯はハードウェアが大切ではなく、そこにある人や人とのつながりのほうが、
そうソフトウェア部分が大切なのだと思う。 

 ここはレトロ銭湯ではないだろうが個人的に気に入った銭湯の一つだ。

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