中村湯

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開店:  16:00
閉店:  22:30
定休日: 日
住所: 名古屋市中村区中村町9丁目5(大鳥居の奥) 
電話:  052-411-9148

調査日:2004/04/15(木)

地下鉄中村公園駅を出てすぐにある大きな赤い鳥居が目印。
その奥は夜でも照明が明るいちょっとした商店街のようになっていて、
奥の中村公園へ続く通りの西側に明るく白い建物がある。それが中村湯。
銭湯に何軒か通った人なら外観からすぐに分かるだろう。 
ただ外に暖簾などが出ていないので注意。 

 入り口は左が女湯、右が男湯の引き戸が通りに面してあり、
入ると下足箱のあるスペースでつながり、中にもう1組入り口がある。同じく左が女湯で右が男湯の入り口。 

下足箱スペースは結構な数の下足箱が配置され、名古屋典型の金属に穴あきフタタイプ。 
出入り口すぐの部分で靴を脱ぎあとは1段高くなり脱衣場と同じ高さになっている。

中の引き戸を開けるとすぐに番台。 なかなか広いのでぱぁっと開けた印象を受ける。 
番台のおじいさんはとても感じが良く丁寧。 
番台のお金を払う木の部分は塗装などされていないで使い込まれた感じが良いなと思ったら、
ご主人曰く、このほうが木の木目が凸凹していて湯銭の受け取りがしやすいとのことだ。 

脱衣場の天井は結構高く、そしてなにより古いはずなのだが細かく手が入っておりとても清潔感がある。
壁などは光沢のある化粧板で装飾されており、昔のいわゆる「純喫茶」なんて言葉をイメージしてしまった。
そして全体的に照明が明るい。 外壁側に一面にロッカーが並び、緩衝地帯よりにトイレ。
トイレはチリ紙でトイレットロールでないあたりもまたいいではないか。 

男女仕切り側は鏡になっていて良く磨きこまれている。

鏡に書かれた宣伝が時代を物語る「大門電停前」、、昔は市電が通っていたころのなごりだ。

そして体重計の単位が「貫」というのもいい。 

緩衝地帯は少しかわっていて、浴室への出入り口左右にあるタイプではなく、
脱衣場の浴室側面に一列に配置。 その上部に浴室への窓がある。 
浴室への出入り口は外壁寄り。中にはいる。 

これはキた! こんなに大きい面積の壁画は同区の寿湯以来である。 
取り付け位置が低いところから始まるのと、絵柄が守山区の寿浴場などにみられる
熱帯魚に海中の図案だが色使いが鮮やかで男女でつながった絵になっているのもダイナミック感を与えている。

 浴室突き当り正面だけでなく、外壁側の洗い場にも1cm角のモザイクタイルで描かれた
水車小屋と湖畔の絵があるなどビジュアル面で見所は多い。 
浴室も明るく天井は四角錘型で中央に湯気抜きがある。天井は改装され金属地のもの。 
 浴槽レイアウトはセンター配置で、手前が白湯で手前が浅く奥が深い 仕切りがないのでとても広々とした印象。 
手すりもあったりして年配者への配慮もうかがえる。2つめは置くで横長になり、壁画面から噴出すジェットが行く筋かあり、
手前側がバイブラ。外壁側はやや深くなり電気。かなりハイパワーだ。 

 湯加減はどの浴槽も上々でぬるすぎず、熱すぎず、名古屋的な平均からすればどちらかというと高いほうかもしれない。
湯の透明度も清潔感と同じく高いもので気持ちが良い。 洗い場は全ての面にある。 
カランはお湯のみというところが名古屋的。 カランの湯量、温度、シャワーともに問題ない。
唯一要望があるとしたら、椅子を是非置いて欲しいことくらいか。

外壁側の洗い場は奥まっていて上部は透明トタンで採光される。 
ここには年配者や体が不自由な方のための折りたたみ式の座シャワーがあり、レトロ銭湯ながら時代を先取りしている。

 中村湯は昭和24年より営業。当時はコンクリートが入手しづらく、建築時のままの木造建築だそうだ。 
2年後の昭和26年に壁画を設置したというから、結構古い。が、あまりに保存状態がいいので、
最近作り直したのかと訪ねてしまったほどである。この銭湯の手入れの良さがうかがえよう。

お客のマナーも全般的に良く全体として好印象。 
駐車場はないようだが、駅から至近距離なので是非一度お試しいただきたい。

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