末広温泉

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開店:  15:00
閉店:  24:00
定休日: 水、第四火
住所: 中村区元中村町1丁目28 
電話:  052-471-3439

調査日:2003/12/13(土)

 名駅西の第一赤十字病院の目の前にある銭湯。 入り口右にコインランドリーがある。 
建物は現代風だが入り口はややレトロといったカンジ。 
入り口の暖簾をくぐると土間となっており、左が男湯、右が女湯。 引き戸を開けると番台。
番台の左側に下足箱が横向き(入り口の面と水平)に配置。 木の蓋の木製のもの。

 そして脱衣場をみると、木のロッカーで、名古屋的な中央にガラスがはめこまれたタイプではなく、
蓋も木というもの。これも年季のはいった味わいのあるものだ。 
これらがこの銭湯が昔からやっている伝統のある銭湯であることを示している。 

 脱衣場は余分なものが置いてなく、そのためか広く感じる。 天井はさほど高いほうではないが、
明るい時間だったのかやわらかい光が差し込んでいて雰囲気が良かった。
(これは時間帯により分かるものなので夜はまた違って見えるだろう) 

 木製のロッカーは緩衝地帯(脱衣場と浴室の間にあるタイル床で流しのある部分)の外壁側脇までまわりこみ、
浴室の面はガラスになっている為、脱衣場から浴室への見通しがある。 
通常入り口が外壁側にオフセットされ中央寄りに中庭があるパターンが多いのだがここは逆になっていて
脱衣場のスペースが広げられている。実に効率のよいレイアウトだと思う。
 トイレは脱衣場入り口の面角にある。清潔に保たれていた。 

 緩衝地帯は左右に流しがあり、浴室側のみの引き戸。 浴室は広い部類ではないだろうが開放感がある。 
36mm角の白いタイルと、当日晴れれていたのと、湯気抜きがやや大きめなこと、
そして上部のまどからの光の差込みがそうさせているのかもしれない。 
いずれにしても明るい時間の銭湯は気持ちのよいものだ。 

 浴槽レイアウトは完璧なセンター浴槽。 手前にやや右よりが深くなった白湯、奥が2つに分かれていて、
左がジェット&気泡で右側がジェット側と半分繋がったデンキ。 パワーは心地よい程度。
各浴槽は決して大きくはないが、過不足内広さが保たれている。 
 このレイアウトの為、全周囲が洗い場となっており、実に実用性の高いレイアウトといえる。 

 外壁側と男女仕切り側は湯のみのカラン、つきあたり壁面と脱衣場面は2つのカランで
脱衣場面以外はシャワーがついている。 利用したのは中央寄りの席だったが、
カランもシャワーも湯量、温度共に満足できるものだった。 

 浴室も非常に清潔に保たれているし、開店時間間際だったのもあるが、湯の質も、温度も快適なものだった。 
シンプルながら良い仕事をしている銭湯だと思う。 出てから番台のご主人と雑談していたのだが、
やはり私のように壁画があったら写真をとらせてほしいという問い合わせもたまにあるそうだ。 
残念ながらここにはないが、なにも壁画だけが銭湯ではないとも私は思う。 
ときおりレポートで書くことなのだが、人が居てはじめて銭湯は完成するのだ。 
 良い仕事、感じのよい応対、これらがあってはじめて良い銭湯なのだと思う。 そういう意味ではここは良い銭湯だ。 

 夜の時間もこの界隈ではかなり遅くまでやっている。 仕事帰りに利用するのもいいだろう。 
 いろいろな話を伺うことができたが、現在組合でもHPの立ち上げを検討しているそうだ。 
 そうしたらこのHPよりずっと役に立つだろう。期待したい。

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