<DATA> 開店: 16:00 閉店: 23:00 定休日: 水 住所: 名古屋市西区浅間2丁目12-26 電話: 052-521-2529 |
調査日:2004/1/16(金)
地下鉄浅間町北西の出口からとても近い銭湯。 外観もレトロなもので、木造。
左が女湯、右が男湯。 中央に木製の看板が。
建物中央には、湯号と共に、ご主人の名前と住所が縦書きの古めかしい文字で書かれている。
引き戸を開けるとすぐに脱衣場。下足箱は蓋も木製。横にスリットのはいったもの。
番台にはとても穏やかな感じの初老の女将さんとご主人が。
随分名古屋の銭湯も回ったが、ここほどあたたかな印象を感じた番台はない。
天井は白く塗られている。格子状になっており、格子の間は斜めに板が交差するように走る。
ロッカーは化粧板の蓋を持つ木製のもの。 脱衣場はさほど広くはないが、落ち着いた印象がある。
トイレは下足箱の外壁側、脱衣場に張り出すようになっている。
よく見ると脱衣場外壁下部も細かいモザイクタイルで模様が入る。
男女仕切り側にはなつかしいキリンレモンのパステルグリーンのクーラーが。現在は使われていないようだ。
クーラーの外部に栓抜きがついたものだ。 ドリンク冷蔵庫は番台の前にある。
TVは番台の背後、つまり入り口面に配置。番台の女将さんやご主人はおそらく手前にある鏡でTVを見ているのだろう。
緩衝地帯が明るい。脱衣場側上部はガラスになっており、そこから浴室入り口上部に
連峰のモザイクタイル絵が描かれているのが見える。
緩衝地帯左右には流しを設置。ここも古く細かい豆タイルではられているが目地も白く古いのに本当に清潔だ。
引き戸をあけ浴室へ。 湯気が満ちており寒い季節だがあたたかな感じだ。
脱衣場が狭いのはこういうことだったのか、、浴室が予想より奥に広い。つまり脱衣場スペースを浴室に配分しているのだ。
天井は結構高い山形の天井。 中央でクロスするように梁が走る。
そして、、これはおどろいた。 浴室上部一面がモザイクタイルの壁画。 山々の題材は多いのだがここはちがう。
湖に木々、そして湖には白鳥がのどかに泳ぐ楽園のような絵柄だ。しかも目地も綺麗だしとても状態が良い。
比較的新しいのだろうか、、いや、こういう小さい豆タイルで描かれたモザイクタイル絵は最近では職人さんもいないし、
タイルの入手も近年再生産されるようになったばかりで入手も困難なはずだ。
これだけの面積の壁画があるのは中村区の寿湯、守山区の寿浴場に続きおそらく3番目に広い面積の壁画だ。
絵の細工も細かく綺麗だ。
浴槽レイアウトを見てみる。
男女仕切り側に縦長に3浴槽。手前から深めの白湯、真ん中が一番面積が大きい浅めの白湯。 一番奥がデンキ。
デンキの浴槽はやや外壁側にはりだし、男女仕切り側角に岩と鯉のおきものでここの下から湯がジェットのように浅い白湯へ出る。
あと深い白湯と浅い白湯の間の仕切りが一部低くなっていてここからも湯が出ている。 デンキ湯のパワーは心地よい適度なもの。
浴槽の手前と奥に段差がついていて座れるようになっている。 それにしてもここは湯量が豊富であふれんばかりだ。
お客が閉店1時間ほど前に行ったというのに洗い場を埋め尽くすほどにぎわっている。
女湯からも楽しげな雑談の声が聞こえてきたから結構お客さんが入っているのだろう。
それなのにここの湯は本当に透明度が高く綺麗だ。 どのお客もマナーがいい。
洗い場は外壁側に一面に並ぶ。 黒く細かいタイルがしきつめられた鏡までの高さの段差、ここから水と湯のカランが生える。
あと白湯手前に2つだけ洗い場があるが殆ど使われていないようだった。
排水路は大抵洗い場の下にあるのだがここは逆テーパーで通路の中央に流れるようになっている。
洗い場の細かい目地も綺麗だ。 実に手入れが良い。
カランはややぬるめだったが湯量は適度。シャワーも古い銭湯だと水に近い温度のところが結構あったりするがここは違う。
湯を出て脱衣場で牛乳を飲む。名古屋牛乳90円。体重計横に身長計もあった。
レトロで味わいもあるし、壁画も立派だし、清潔。お客のマナーもいい。湯もいい。
それになにより番台のご主人と女将さんの感じが本等にいい。
ここはオススメ指定だろう。 いい湯だった。