<DATA> 開店: 16:00 閉店: 23:00 定休日: 水 住所: 名古屋市西区秩父通1丁目34 電話: 052-531-0440 |
調査日:2003/12/11(木)
広い通りに面しているが、いたってレトロな佇まいの銭湯。 前にあるイチョウの木が紅葉して
いいアクセントになっていた。
正面ではなく、左右横に入り口があり、土間、そして左が女湯、右が男湯の入り口が中にある。
この土間のところ、ちょうど番台の背中側に当たる部分に、花のモザイクタイル絵がある。
そしてその前には木の長椅子。
暖簾は牛乳石鹸。 今日は雨だったのでこういう土間があるとありがたい。
モザイクタイル絵の拡大。 これは浴室にもひょっとして、、、と期待したが、番台の女将さんの
話によると、昔はあったけど今は無くなってしまったのだそうだ。残念。
営業時間、外に張ってあるものは色あせて定休日しか読み取れなかったが、中にはご覧のように
きっちり書いてありました。
ここからはお客さんが結構みえたので写真は止めた。
引き戸をあけると脱衣場。 結構広い。 格天井こそないが、木製で中央に窓がついた
名古屋の古い銭湯の典型的なロッカー。ロッカーの数が結構多い。
外壁半ばに勝手口がある為、外壁側手前と奥の2箇所に分割されている。
トイレは番台向かいかと思ったが、ロッカーの奥だと教えてくれた。
脱衣場にはまた木製の長いすがあり味だ。 典型的な部分は他にもある。
脱衣場と浴室の間に中庭がある。 池にも水が入っており手入れがされている。
中庭の横が外壁側に流しがある通路。脱衣場と浴室の双方に戸がある。
浴室がまた結構広い、というか完璧なセンター浴槽だ。
浴槽は真ん中に殆どよせられ、なんと出入り口の部分以外すべてカランとシャワーがついている。
つまり4面洗い場なのだ。 数を数えてみたらその数22。これはちょっとスゴイ。
そして何より関心したのが、外壁側の壁面に
「外壁側は構造上シャワーが冷たくなりますので中央寄りをお使いください」
というような内容の張り紙が。 これはいままで古い銭湯を回ったが初めてだ。
レトロ銭湯ファンなら常識的に知っているが、そうでないお客にちょっとした気遣いだ。
浴槽レイアウトは中央に4つ。 男女仕切りと突き当り壁面の角に扇型の小さめな
気泡薬湯(桃元)が1つ。 あとはセンター浴槽に固められている。
センター浴槽の内訳は、手前から浅めでゆっくり入れる温度の白湯でここが一番浴槽が大きい、
次に熱めで腰掛けられる段が左右についた白湯、その奥が左右2つに分かれていて、
左がデンキ、右がジェット&気泡。 デンキはここちよい程度で、浅めなのでアシを伸ばして入れる。
ジェットは中央よりからふきだすもので、一番手前の白湯と似たような温度。
どの浴槽の温度管理も適切なもので、湯もキレイだ。
浴槽の外側以外は昔からの細かいタイルがつかわれている。 それ以外の部分は今時の
白いタイルに張替えられメンテナンスされていた。
カランは一部をのぞいて湯のみ。温度は適切で使いやすい。
シャワーも逆Uの字の首のついた古めのものだから、ひょっとしてダメかと思いきや、
出もしっかりしており温度も丁度よかった(中央寄りを使用)
電気湯の前だったので後ろから湯をくみだして流すのに便利だった。
脱衣場へ戻りドリンクを。 ミリンダがある。120円らしかったが今回は100円でいいと
20円返金してくれた。 ドライヤーがなんと10円。これもありがたい。
番台の女将さんの話によるとここは昭和36年からやっており、その前は別のところ
(うかがったが忘れてしまった、、)で昭和11年からやっていたそうだ。
なかなかこういう古い銭湯は近代的なところにお客を取られて、投資もできないから
このままやれるところまでやっていくんだろうね、と語っていた。
とてもカンジのよい女将さんで応援したくなってしまった。
湯もいいし、お客のマナーもいいし(年配の方が多かった)風情を求めるならこうしたところが
落ち着いていいと思うのだが。
駐車場は銭湯正面右側に2台ほど止められる。
奥に2台入っているがウチのだから後ろに止めてよ、とのことだった。
是非また利用させてもらいたい。