千代の湯

<DATA>
開店: 15:30
閉店: 23:30
定休日:月(第一日月は連休)
住所: 豊橋市東田町字北臨済寺48-6
電話:0532-61-3371


調査日:2004/2/21(土)

 某掲示板でnezuminekoさんという方が教えてくれた銭湯。 
豊橋のみその湯が休業されたことを話していたところで、豊橋の銭湯としてこの情報を提供してくださった。 

 見せてもらった写真が、これまたイカした外観だっのだ。 
その外観からしてこれはかなりのレトロ銭湯だろうとさっそく豊橋まで足を伸ばしてみた。 
名鉄を利用し豊橋へ、そして駅東口から市電(路面電車)「豊橋鉄道東田線」等
(どの路線でも目的の電停には停車します)に乗り換え、「東田坂上」で下車。

 前方に交差点があり、その右側の右斜めの道が商店街の入り口。
その商店街を進んで、右側に千代の湯がある。駐車場も完備。

建物はやや奥まっており、全体像を見ることは困難であるが、
その一部を通路左の駐車場側から見ることができる。 
これはちょっとスゴい建物だ。(ちなみに情報をくださったnezuminekoさんの話によると、
その商店街の奥の東田仲ノ町の旧花街の旅館街もお奨め散策コースだそうです。
ただし、街の作りが外から分かりづらくなっているので気をつけてくださいとのこと) 

それにしても路面電車といい、豊橋は町並みが昭和していていい。 
車でいくと通過するばかりで交通渋滞にイライラする印象しかなかったのだが、
路面電車はゆっくりした時間が流れ、都会の真ん中でありながら、時間の流れを遮ってくれるかのようだ。 
銭湯への入り口は細い通路になっており、入り口などは建物の外観から想像していたよりずっと近代的なものだ。
自動ドアで、カウンターがやや右側にオフセットされて配置されている。 

カウンター前のスペースはさほど奥行きがなく横長。 入り口は左が女湯、右が男湯。 
男湯側の入り口脇が休憩スペースで椅子とTVがある。
また番台前には多数のケロリン(?)カエルのコレクションがならぶ。その横がドリンク冷蔵庫。
名古屋ではみかけない中央牛乳。80円。この中央牛乳、ヤケに旨いのだが、、、 
名古屋の銭湯だとカウンター前のスペースに入る前に下足箱があるのだが、ここは脱衣場入り口に下足箱がある。
カウンター背後の男女仕切り側に面して配置。下足箱は斜めに木札を刺すタイプ。 

 脱衣場に入る。 こちらも近代的に改装されている。
ロッカーは外壁側に作りつけで、新しめの化粧ベニヤがはられたものだ。中央に窓などはない。 
脱衣場中央に長いす、脱衣場入り口を背にしてマッサージチェア。 
その横、男女仕切りの鏡前に背の低い体重計。2貫の表示が時代を感じさせるものだ。 営

 業開始からまだ時間がたっていなかったせいもあるのか結構混雑していた。
こんなにお客が入っている普通の銭湯は名古屋ではみかけたことがない。それくらいの混雑度だ。 
子供も何人か友達同士ではいってきたりして、年齢層の幅が広く、まだ銭湯の役割が大きいように思える。
これはなんだかうれしい。 

 脱衣場の天井はやや高めだが、上部中央に天井埋め込み式のエアコンと扇風機が配置されていた。 
脱衣場ロッカー上部の窓枠や、角が斜めになった形状などから歴史ある建物であった面影が
ほんの少しだけ見つけることができる。 

 緩衝地帯は通路というほどにせばまっている。 というのは外壁側がスチームサウナ室、
男女仕切り側がラドン浴室と2つのガラス張りの部屋が配置されている為だ。名古屋の銭湯だと大抵は片方どちらかだから、
ここは装備面で力を入れていることがわかる。 流しはホテルなどにあるようなシンクで、1人用だった。 
シンクの脇には差し花などが置かれ、気が利いている。 

 浴室に入る。 洗い場は満席だった。 かけ湯をしてまずは湯を楽しもう。 
浴槽レイアウトはセンター浴槽が手前に本当に小さい子供用とおもわれる白湯、そして四方に段がついた白湯。 
突き当り壁面がわ上部から湯が出る。 そして通路をはさんで突き当り壁面に3つの浴槽が並ぶ。
男女仕切り側から2人分の寝湯。体の形状にあわせた凸凹つきで、結構浅い。水枕付。 
その右が2連のジェット。そのとなりが電気となっている。 

 湯加減は名古屋的かそれよりやや温度が高めなくらい。 
その他には、先述のラドン浴室に、一人分ほどの浴槽があり、森の香とでもいおうか、そんな香の湯のはいった浴槽。
岩と亀の湯口がアクセント。 反対側はスチームサウナ室。こちらは浴室側から入り、入り口つきあたりに湯が
上から下に落ちる装置があり、それで温度を上げている。 湯に香がつけられており、ヒノキの香。
サウナ室の外、外壁側に水風呂がある。 

 洗い場は外壁側と、男女仕切り側。カランは水と湯の両方で、シャワーは手持ちシャワーのような形状のものが、
上部についている。ボールジョイントで確度を自由に変えられる。 カランやシャワーの湯温度は適切であった。 

 お客が多く混雑しており、寝湯だけは若干お湯が汚れてしまっていたのが残念だが、他はいい湯であった。
このあたりはお客のマナーに依存する部分だ。 その時間帯をすぎたらお客は2,3人程度になるので
落ち着いて入りたいならそのあたりの時間帯がいいかもしれない。 

 浴室天井は四角錘型で、中央に横長の結構大きめの湯気抜き。建物と平行になっている。
湯気抜きから明かりがもれる。 天井は青いアルミ化粧板。 浴槽や床などのタイルも改装され今時のものになっている。
窓は比較的低い位置についている。 

 カウンターで話をうかがったが、昭和2年からされているそうだ。 外観の様子から納得である。 

外に出るともう日が傾いていた。 路面電車っていいよね、ホントに。

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