喜乃湯

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開店:  15:00
閉店:  23:00
定休日: 土
住所: 名古屋市昭和区村雲町2-2
    (41号線鶴舞から高辻へ向かう途中左にあるアルファロメオ
     ディーラーの交差点を左折しすぐ。右側)
電話:  電話帳記載なし

調査日:03/02/03(月)

小じんまりした町の木造銭湯。目の前には三角形の噴水と桜の木がある小さな公園で
バス停になっている。 

 ひっそりとした大人しい印象の銭湯だ。牛乳石鹸とかのスポンサードされた暖簾ではなく
オリジナルだろうか、シックでカッコイイ暖簾に、レトロな豆タイルがいい。

右が男湯、左が女湯である。入るとすぐに脱衣場。ここがこの銭湯の見所だろう。
とにかくシブくて木造らしいレトロな味わいがある。 脱衣場にはなつかしい天井扇風。 
木の番台や時代を刻んだ温度計など、みどころは実は脱衣場かもしれない。なぜかテレビは液晶。 
番台の女将さんも礼儀正しく感じが良い、なんというか正しき日本の銭湯という言葉が脳裏に浮かんだ。 

正しきといえば、この看板もはずせない。 愛知県浴場商業組合共通の「ゆ」の看板も
 もちろんある。 いつも思うけどこの看板っていいよね、なんか。

浴室はどこもそうだが手が入っており、浴槽以外のタイルは新し目である。
浴槽は中央に段つきの深浴槽でこれが東京の銭湯のように温度が高くこれは気持ちがいい。
名古屋の銭湯はぬるいと感じる向きにはお勧め。

 そして何より浴室は清潔感が高いと感じた。レトロな銭湯だからといって、くたびれた感じはない。
しっかり掃除してメンテナンスを怠っていない証拠だ。

 奥壁面にはバイブラ(単発2機)と向かって麦にL字状に配置された電極の電気風呂
(低周波ふろ とあり、押しボタンスイッチでON/OFFする)こちらの温度はさほど高くなく、
長くゆっくり浸かりたい人には良いと思う。 印象的なのは白く明るい浴室。陰気な雰囲気はない。 

 全体的に浴室はシンプルだがよく観察すると、浴槽が細かいタイルで曲線を多様した懐かしいものだったり、
新しいものに替えるだけではなく、使える部分は大事にされていることが浴槽を観察すると理解できる。 
地元の学生さんやお年よりが遅い時間ではあったが、ぽつぽつ入ってきた。 

 古い銭湯は構造上どうしてもしかたのない部分だが、シャワーは外壁側は冬季は出始めが殆ど水で
レトロ銭湯暗黙の了解を知らずに、いきなりかぶるとハマるかもしれない。 他の銭湯のレポートでも
書いたのだが、他のお客が使っている洗い場のポジションがいい。 大抵は男女仕切り側を使っているはずだ。
こちらの湯は温度が逃げにくいからだ。

 それにしても、番台のおばさん(おばあちゃんというには若い)がとても礼儀正しく好印象であった。
また夏にいってみたいと思う。シンプルで清潔に保たれている伝統的銭湯の一つ。
なにかゆっくりとした時間が静かにながれてゆく、、そんなイメージの銭湯だ。

都会の喧騒に疲れた人にはオススメだろう。 

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